高齢者の食事

低栄養を予防しましょう

高齢期は食欲が減って、食べ物の好みが変わったり、入れ歯が合わず食事が食べにくくなるなどの理由で、栄養バランスが偏り、エネルギーやたんぱく質が不足したりします。エネルギーやたんぱく質が不足すると低栄養状態になり、抵抗力や回復力が低下したり、筋力が衰えて骨折や転倒をしやすくなったりして、病気や介護が必要な状態に陥りやすくなります。高齢期を元気に暮らすために、低栄養を予防しましょう。

体重減少が6か月間で2~3kg以上あるかつBMIが18.5未満の方は要注意です。

低栄養考え方

 

縦軸が身長(m)、横軸が体重のグラフです。標準の範囲に入るようにしましょう。

良質なたんぱく質を摂りましょう

低栄養を予防するためには、1日3食しっかり食べましょう。

特に筋力を維持するもととなる良質なたんぱく質を積極的に摂ることが大切です。

目安は体重1kgあたり1~1.2kg/日です。例えば、体重50kgの人は50~60g/日くらい食べましょう。

左の写真(肉、魚、豆腐、卵)のように、両手いっぱいに載る量が1日に必要なたんぱく質量です。

他にも、乳製品や大豆製品もたんぱく質なので、いろいろな食品を組み合わせて摂るようにしましょう。

※腎機能等の疾患で食事に制限のない方。

メタボ予防→フレイル予防に変えていきましょう

人は年を取ると段々と体の力が弱くなり、外出する機会が減り、病気にならないまでも手助けや介護が必要となってきます。

このように心と体の働きが弱くなってきた状態をフレイル(虚弱)と呼びます。

フレイル予防にはいろいろな栄養をまんべんなく摂ることが大切です。

以下の「さあにぎやかにいただく」は、東京都健康長寿医療センター研究所が開発した食品摂取多様性 得点を構成する10の食品群の頭文字をとったものです。

毎日7点以上食べるようにしましょう。

 

食欲がないときの対応

食欲がないときは、さまざまな栄養素を接種するために、おかずを優先して食べましょう。また、食事が十分にとれないときは、おやつを間食にすることで栄養を補うこともできます。

食べやすくする工夫

高齢期は歯の喪失や入れ歯の不具合、食べ物を飲み込む筋力などの低下、唾液分泌の減少により、噛むことや飲み込みに支障がでるようになります。食材をやわらかく煮て、食べやすいように工夫して、十分に栄養をとるようにしましょう。

噛みやすくする工夫

噛みやすくすることで、噛む力や口の中でまとめる力を助けます。

  • 肉、野菜類、芋類は一口大の食べやすい大きさに切ります
  • 野菜は時間をかけて加熱し、歯茎でつぶせるくらいに柔らかくします
  • 野菜の皮は剥き、切れ目を入れます

葉物野菜は柔らかい葉先を使用し、根菜などは繊維を断ち切ります

飲み込みやすくする工夫

飲み込みやすくすることで、誤嚥を防ぎ、肺炎を予防します。

  • 食材は煮崩れるくらい加熱し、舌と上あごでつぶせるくらいに柔らかくします
  • 滑らかになるまで裏ごしやミキサーをかけます

食べやすいおすすめレシピ

この味噌汁はなめこを入れることで汁にとろみがつき、飲み込みやすくなっています。

また、パサパサして食べにくい魚も汁に入れることでやわらかく、しっとりとして食べやすくなります。

簡単なので作ってみてください。

おいしく、楽しく食事をしましょう

単品の料理だけで済ませてしまう個食や、1人で食事をする孤食は低栄養のリスクが高まります。

最近では独居でなく、家族と暮らしていても、食事は孤食という方もいます。

毎日1人での食事が続くと調理をする意欲が低下するだけでなく、同じメニューが続くことでの食事の偏りや、食事回数が減るということがあります。

本来、食事で大切なことは楽しく食べることです。孤食を防ぎ、おいしく食べるようにしましょう。

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