「ワンヘルス」って知っていますか

ワンヘルス”One Health”~人と動物の健康と環境の健全性は一つ~

令和2年(2020年)1月に中国武漢で感染者が確認されて以来、世界各地で猛威を振るい続けている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、感染の波を繰り返しながら多くの人命を奪い、各国の経済にも大きな打撃を与えています。

 

 今回のCOVID-19やよく知られた狂犬病をはじめ、近年、国内外で大きな社会問題となった、新型インフルエンザ、牛海綿状脳症(BSE)、鳥インフルエンザ、エボラ出血熱、そして同じコロナウイルスによる中東呼吸器症候群(MERS)及び重症急性呼吸器症候群(SARS)といった感染症は、動物に由来し、人への感染力を獲得した「人と動物の共通感染症」です。WHO(世界保健機関)で確認されているものだけでも200種類以上ありますが、農耕や都市拡大のために森林を切り開き、野生動物を取引する等の人間の活動によって環境や生態系の破壊が進み、人と動物の適切な距離が保てなくなったため、野生動物保有の病原体が、直接又は蚤、蚊などを介して人や家畜、家庭飼育動物等に感染するようになったものと考えられています。

 

 こうした「人と動物の共通感染症」が、更に人から人に感染する能力を獲得すると、ほとんどの人がまだ免疫を持たないため、時に大規模な(世界的)流行(パンデミック)となって、人類に甚大な危害を及ぼしてきました。

 

 このような事実は、私たちに、人の健康と動物(家畜、愛玩動物、野生動物の別を問わず全ての動物)の健康、そして環境の健康(健全性)は、生態系の中で相互に密接につながり、強く影響し合う一つのもの「ワンヘルス」(One Health)であると教えてくれます。私たちは、これらの健全な状態を一体的に守らなければならない、これが「ワンヘルス」の理念です。

 

 福岡県では、安全で安心な社会を構築するため、人・動物・環境の衛生に関わる「ワンヘルス」に関する施策を推進するとともに、県民の皆さんに「ワンヘルス」の理念についてご理解いただけるよう、シンポジウムや福岡県ホームページなどを通じて情報発信をしています。詳しくは、以下の福岡県ホームページをご覧ください。

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